トマトのシャーベット。

IMG_63702.jpg これは?


「アイスなんてね、単純なんだよ。」

きれいごとは嫌い、と言ってのける本木さんが、言い放った。今回、トマトのシャーベット作成を依頼した、「アイス工房ヴェルデ」の店長さんだ。これは否ことを…と思って聞いていると、

「原材料を砕いて水と砂糖をあわせて、糖度を測る。それで機械に入れればできるんだよ。」

実家が牧場を営んでいて、その牛乳をもっと広く知ってもらいたいと始めたアイス屋さん。周りに民家が立ち始めたために、45頭いた牛も今では15頭に減らし、牧場ももっと山のほうに移した。そしてアイス屋だけが、そこに残った。今では、ブルーベリー園も併設した。

IMG_63552.jpg イタリア製のジェラートマシーンで攪拌しながら凍らせていく。


「さ、できました。」

IMG_63592.jpg マシーンから取り出す。完成だ。


イタリア製のジェラートマシーンに入れて、10分ほど。本当にすぐできる…! 本来、僕はトマトのスウィーツには反対だ。トマトは旨みが強く、ジャムやゼリーにすると、スウィーツというより、ソースになってしまうからだ。

と思いながらも食べてみると…。

おいしい! ゼリーやジャムは否定的だったが、これはおいしい。なめらかな舌触りで、少し酸味がある、旨みのあるプラムかイチゴか、はたまたカシスのシャーベットを食べているような。ちゃっちゃか食べてしまった。

「でもね、アイスは、ていうかジェラートは、原料なの。」

0.jpg 本木店長。


原料次第でいかようにも味が変わることを力説してくれた。ちなみに他のトマトで作ったこともあるそうだが、その際は、こんな味にならなかったと言う。何パターンかつくっていただき、もっとも舌触りが良く、トマトの風味もあり、それでいてジェラートとして認識できるパターンに決めた。

打ち合わせが終わり、裏口から出ると、車が次々と入ってくる。お世辞にも分かりやすい場所とはいえない。道路に面していないし、どちらかというと入り組んだ道をすすむと、突然、現れる。いや、探そうと思わない限り見つからない場所かもしれない。JR拝島駅から車で15分。イオンが手がける巨大なダイアモンドシティとヤマダ電機、トヨタネッツに囲まれた一帯に、その工房はある。ひっそりとしているのに、土日は家族連れ、平日は女子高生でにぎわうのだとか。

IMG_6375.JPG ひっそりとした住宅地にある「アイス工房ヴェルデ」。


お店に再度、正式な入り口から入った。店長ご実家の牧場の牛乳を使った「ミルク」と、隣接する畑のブルーベリーを使ったジェラートを注文した。 本木店長が、売場にも出てきた。「混んでますね。」と声をかけると、

「今日はあったかいからね。」

決して自分のアイスがおいしいなんて言わない。飾らない方だと思った。だから信頼できるのかな、なんて、お店をにぎわすお客様を眺めながら、思ったのでした。

■トマトの生シャーベット(期間限定/数量限定販売) 80g入り 315円(税込) 伊勢丹新宿本店催事だけの販売。 ・期間 9月12日~18日。 ・原材料 トマト、水、砂糖 のみ! だのにとってもクリーミーで、濃厚なトマトの風味がお楽しみいただけます。 

※乳化剤不使用のため、冷凍保管していても、分離する恐れがあります。お早めにお召し上がりくださいませ。

※安定剤不使用のため、とても固く凍ります。15分ほど常温におくと、おいしくお召し上がりいただけます。

※りょくけんネット通販で、「トマトアイス」も販売中です。催事にお越しいただけない方はこちらもどうぞ。

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