「秋ひかり」というりんご。


「秋ひかり、っていうりんごを植えちゃったんだよね。」

一瞬、耳を疑った。

3年前。シナノゴールドという長野生まれの青りんごが、今後、流行るだろうと業界では目されていた。
黄金桃の生産者として出会った吉池さんが、シナノゴールドを作っているのを知り、すぐさま取扱いをお願いした。

ところが、だ。

「ごめんなさいね~。言って無かったよね!シナノゴールドは切って、新しく『秋ひかり』っていうりんごにしたんだよね~。」

「え~本当ですか!」

「3年後に、少し実がなるから、またサンプル送りますよ。」と吉池さん。

吉池さん。シナノゴールドの前で。

そのときのショックはけっこう大きかった。シナノゴールドは実をつけるまでにかかる時間が長く、まだ新しい品種だったので、なかなか栽培する方もおらず、手に入らなかったからだ。

毎年、吉池さんの黄金桃を扱うたび、吉池さんの人柄と腕に信頼が増す。

ふと思った。

そんな吉池さんがシナノゴールドを止め、始めたりんごである。もしかしてすごく美味しいのでは。

りんごは、個人の農家さんが品種改良することは極めて稀だ。
秋ひかりは、その稀な例の一つで、長野県の農家さんが、フジに紅玉を交配させてつくった品種だ。10数年の間、特に品種登録はせず、地元のスーパーなどで売っていたのだとか。
その美味しさがすっかり定着し、ようやく数年前から、長野県北部の須坂を中心とした農家グループがそのりんごに着目し、作るようになった。

つまり、吉池さんもその一人だったわけだ。

甘いりんごの王様=フジとすっぱいりんごの王様=紅玉の掛け合わせ。りんご界のサラブレッドかも…!同じ掛け合わせの「ひめかみ」も、すごく美味しいし、これはもしかして…!

今、実は、その吉池さんがつくっている「シナノピッコロ」という小さくて真っ赤なりんごが、りょくけんの全3店舗でよく売れている。手のこぶしよりも小さなりんごなのだが、かわいらしく、美味しいのだ。

「吉池さん、今年は黄金桃もですが、シナノピッコロも大好評ですよ!秋映も、『好き』っていう声が多いです。」

「ありがとうございます。次、間もなく秋ひかりがやっと出るから、また良かったらー。」

日頃の忙しさで、すっかり忘れていた。あの、シナノゴールドを切ってまで始めた『秋ひかり』。初なりがついにとれたのだ。



外観がかなり器量よしで、美味しそうである。きってみると、部分部分に蜜も確認できる。
食べてみると、フジに似たしっかりとした歯ごたえがあり、酸味も程よく感じられる。深い味わいだ。

「これは美味しい…。濃厚…!」

会社に残っていたスタッフたちと唸った。

シナノゴールドに代わる吉池さんの看板りんご『秋ひかり』。ぜひ、一度試してみて欲しい。

■秋ひかり 長野県産 約3kg(9~12玉) 3,150円~

販売はこちら

実店舗では1玉からお買上いただけます。

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