生口島の森野さん。

尾道港から生口島(瀬戸田)へ!
その道法さんをして、日本の柑橘名人の5本の指に入ると言わしめるのが、森野さんだ。
道法さんは果実連に勤めている際、技術員として多くの農家さんを指導、目にしてきた。

森野さんはピカイチだったという。

森野さんの畑は、生口島(いくち)にある。
くだものに最高の立地は南西に向いていること。
日照時間が長くなるからだ。
森野さんの畑は生口島の南西部の3/4を占めている豪農なのだ。

隣の高根島(こうね)ではハウスを構え、りょくけんではおなじみの「せとか」や「ハウスみかん」を育てている。

森野さんの信条は「天候に左右されないみかん(=柑橘)づくり」。

「なんと言いますかねー。年に一回しかとれないんですわ。天候なんて毎年違う。それを言い訳にして、全部だめにするのは、農家としていかんと思うんですわ。」

だから、森野さんはありとあらゆることを行う。

枝の剪定も、タイベック※も、施肥も、防除も。

電話すると、たいてい畑にいる。

作物は主の足音を聞いて生長する、という。
それだけ手をかけているのだ。

広島の尾道から愛媛の今治まで、島々をつなぐ「しまなみ海道」という橋がいくつもかかる道路がある。
生口島はその島のうちのひとつ。瀬戸田(せとだ)という地名も柑橘業界では有名だ。

その名産のひとつが、レモン。

いよいよ、森野さんに聞いてみよう、と夜中に電話してみた。

「すみません、夕食時に!」
「あ、いえいえ。どうしました?」
「森野さん、いろいろ柑橘つくってると思うのですが、レモンって作ってます?」
「はあ?」

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