さしすせその「す」

りょくけんベジデリカで使用する酢は、岐阜の老舗メーカー内堀醸造さんのものだ。
京都の千鳥酢も好きだったが、当時の厨房長のこだわりで、内堀さんのものになった。
酸度が高い割りに、カドがなく、まろやかな酸味が特徴。
内堀さんはラインナップが豊富で、品質が良い割りに、値ごろ感がある。
もちろん無添加だ。

こんな話がある。

渋谷ヒカリエに出店していた頃、内堀さんも出店していた。
見学に訪れた内堀醸造会長で、”酢ムリエ”を名乗っていた内堀さんにご来店いただいたのだ。
後から聞いた話だが、とてもりょくけんのお惣菜について気に入ってくださったようで、「酢の味をとても活かしている。」と感動されたそうだ。

りょくけんのデリカは、ほとんど塩と酢の味付けのみで、他に凝ったものを使わない。
だから、酢の専門家をして、感動せしめたのだと思う。

その後、当時の社長の判断で、原価重視の施策をとった時期に、内堀醸造さんの酢はあきらめて、大手メーカーの酢に切り替えた。

「最近、受注が無い。」と気になった内堀さんから営業を通して、弊社に問い合わせがあり、「原価の問題があって・・・。」と回答したところ、「そのような事情があったなら、大手メーカーよりも安価に入れられるようにしなさい。」と営業に指示があったという。

人情派の前社長は、それを聞いて、「内堀さんの酢に切り替えなさい。お値段の件はいくらでもええから。」と即決した。

そんな話もあって、ずっとお取引をしている。

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