6月6日に向けて2

12名乗りの乗用車が私にも運転できるのか？

答えは否！

怒られてしまいそうだが、普通免許の場合、10名までしか乗せてはいけない。

そうなると運転手さんも入れてレンタカーとなる。
「レンタルバスの一括見積もり」サイトなるものが存在し、関東近郊のバス会社や観光会社に問い合わせた。

その名の通り、一括で見積もり依頼ができる。
世の中、本当に便利になったものである。

10年前、浜松のりょくけんの畑に、松屋銀座の親子のお客様を招いた時には、観光会社にも松屋さんにも随分とお手数をおかけしたように思う。

人数的にはマイクロバスで十分だったが、私はバス酔いが激しいので、小型バスにこだわった。

非常にクイックレスポンスで見積もりが数社来て、相場観は10万円だということが分かった。
1社だけ、遅れて見積もりが来て、7万円台だった。

銀座店のスタッフさんで、別の仕事でマイクロバスをよく借りる、という方に確認してみた。
銀座店のスタッフさんは、ダブルワークの方が多い。
ほかの仕事を持つ方が結構いる。
結果、7万円台は破格であることが分かった。

ほかの会社からはなかったが、この観光会社さんからは何度も入電があり、お願いすることにした。

土日を挟んで、月曜日に正式に申し込んだ。

またさらに入電があった。

「申し訳ございません！抑えていたバスが、破格だったようで、ほかの予約がもう入ってしまい、とれませんでした！」

「おいおい…。」

「小型バスは、現在ではもう生産されていないバスで、台数にも限りがございまして。本当に申し訳ございません。」

予期せぬ出来事ではあったが、私もすぐに申し込まなかった落ち度がある。

「私の力が足りないばっかりに、本当に申し訳ございません。で、今なんとか8万円税込で、やってくれるところを見つけまして、ここでなんとかお願いできないかと。」

それでも十分に安いかもしれないのだが、思い切って、気にしていたことを切り出した。

「保険つきますか？その値段で。」　

旅行のようなものなので、万が一のことがあっては大変である。
大事な会社の従業員にもしものことがあっては、目も当てられない。
経営者として、そのことは気になっていた。
旅行保険は、大体どこの会社に依頼しても1名500円/日。
仮に13名申し込みがあれば、6500円である。

「上司に相談してみます。今、相談するので少々お待ちください。」

5分くらいあとだったか、

「大丈夫です。それでやらせてください。」となった。

少しほっとした。

あってはならないことではあるし、そう望むが、一応の保険をかけることができたからだ。

経費はどんどん上がっていったが、ずっと実施したかったこと。

私やりょくけんの諸先輩が選んできた、技術も考え方も人格も優れた農家の方を、ぜひ実際に見てほしかった。