ブラッドオレンジジュース(タロッコ)

「社長、先日いただいた、あれ!ブラッドオレンジジュース!いやあ、本当に美味しかったですよ。」
弊社のメインバンクである巣鴨信用金庫の営業の方が来社され、激賞された。

待望の国産ブラッドオレンジジュースの試作が、今年、できた。

ブラッドオレンジは、シチリア生まれのオレンジで、果肉にアントシアニンを含み、赤みを帯びる。
百貨店のイタリア展などでは、生果あるいは冷凍のジュースを見かける。
最近では、カリフォルニアなどアメリカから輸入されたものもスーパーで見るようになった。

ブラッドオレンジには、品種が3系統ある。
タロッコ、モロ、サンギネッロ。

サンギネッロは、イタリア語で、黒い血と言う意味だが、まずあまり作られていない。
モロは、果肉全体がどす黒い赤で、ややアントシアニンの味が強い。
加工した際に、きれいな赤が出るので、製菓や加工用に注目されている。

生果として最も食味が良いのが、タロッコである。
オレンジ色の果肉に赤みがさすタイプ。

温暖化を逆手にとって、愛媛の農家がシチリアから導入し始めて、10年以上になる。
りょくけんでも8年ほど前から、生果を扱っている。

イタリアのものは、現地で食べるとやや酸味が強いものの、濃厚な風味で美味しいのだが、やれ、日本に輸入されたものは、美味しくない。
糖度で言うとせいぜい11度くらいのものばかりだ。

日本では、気温が足りないこともあり、イタリアよりも2か月ほど収穫が遅く、3月まで木にならせる。
このため、酸味がきちんとなくなって、糖度が高くなる。

その糖度は15度前後。
かなり美味しい。

これを搾れば、間違いなく美味しく、そしてきれいなものができるに違いない、と考え、挑戦してみた。

そうしてできあがったのが、こちら。

非常に濃厚なフレーバーで、少しソーダなどで割っても良いくらい。
酸味も程よく、オレンジらしい苦みも、良いアクセントだ。

ただし…。

事前に加工場からも言われていたことだが、色がうまく出なかった。
ピンクグレープフルーツくらいの色味、といえば良いだろうか。
いずれも国産ブラッドオレンジのジュース。真ん中のものだけモロ種が少し混ざっている。

どうも加熱殺菌が色を悪くさせる。
それを防ぐには、モロ種を使うことが手っ取り早い解決策なのだが、風味が劣る。
モロ種を混ぜ込むことも考えたが、りょくけんらしく、単一品種にこだわった結果だ。

うちうちで、お配りしたところ、冒頭のように、かなり評判が良い。

本格的には、価格の問題もあり、次年度に持ち越すが、明日は、りょくけん松屋銀座店の12周年記念日。
2160円(税込)以上お買い上げの先着60名の方に差し上げようと思う。

ぜひ、ご来店いただければありがたい。

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