6種類のぶどう1。~クルガンローズ~

20品種以上をつくっている塩島さん。

そのうち6種類を今回食べさせていただいた。

今も収穫中である中から、もっともおすすめだったのが、こちら、クルガンローズである。

旧ソビエトの品種「カッタクルガン」と早生かいじ(=赤嶺)を掛け合わせた赤ぶどう。

ぶどうには、いろいろな分類方法があるが、大きくは二つの分類方法がある。
まずは、見た目にもわかりやすい、黒、白、赤の果皮を基準にして分ける方法。

黒ぶどうは、代表的な濃い紫色のぶどう。
巨峰やピオーネがこれに当たる。

白ブドウは、緑の果皮のぶどう。
代表格はマスカットオブアレキサンドリアや、最近ではシャインマスカットだろう。

赤ぶどうは、黒よりも少し明るい紫色のぶどう。
代表格は…。
私としては「かいじ」を挙げたいが、これにはいくつか異論もあるかもしれない。

もう一つの分類方法は、欧州系と北米系。
ぶどうの原生地は一般的に、コーカサス地方と言われる。

もうひとつ、北米が原生地に挙がる。
香りが強い傾向にあり、フォクシー臭があると表現される。
ナイアガラがその代表であろう。
りょくけんは、このナイアガラからジュースをつくっているが、香りが本当に素晴らしい。

ところで、コーカサス地方とはどこのことだろう?

黒海とかカスピ海の周辺地域で、これが、旧ソビエトに含まれる。

つまりは、クルガンローズは、原生種に近いぶどうと、かいじを掛け合わせたぶどう。

今年は、変な天候で、着色が悪く、赤くなるはずが、薄紅の白ぶどうくらいに落ち着いてしまった。

だが、ここでひとつ言うと、色は、どうやらぶどうの場合、美味しさに比例しない。

それは今年、よく分かった。

高橋さんのぶどうも、着色が悪かったが、糖度は高く食味も良かった。
逆に、若林さんのぶどうは標高が高い分、寒さが来て、着色は濃かったが、酸味が残ってしまい、食味はいまいちだった。
愛媛から送られてきた、バイオレットキングも、本来は赤になるところ、このクルガンローズと同じくらいの着色だったが、とても美味だった。

そう、クルガンローズ、
6種類の中で最も糖度が高かった。

珍しい品種で、とても美味しい。
作るのが少し難しいようで、まず誰も作っていない。
かいじの特性も良く引き継いでいて、パチンとした歯ごたえがあって、皮ごと食べられる。

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